連休の最終日。東京世田谷の上野毛まで出かけた。目的は源氏物語絵巻。日本美術史の課題1で勉強したので、一度は目にしたいと思っていたら、五島美術館で、毎年ゴールデンウィークの時期だけ公開しているという情報をキャッチ。なかなかお目にかかれない、なんといっても国宝だから一見の価値ありと、はるばる那須塩原から3時間、渋谷から自由が丘経由で上野毛へ。駅から徒歩五分、閑静な高級住宅街に五島美術館はあった。隣の家には五島昇の表札。亡くなった東急電鉄の社長?
で、見ましたよ「源氏物語絵巻」。紫式部の『源氏物語』を絵画化した絵巻で、物語が成立してから約150年後の12世紀に描かれた、現存する日本の絵巻の中で最も古い作品!です。レポートで書いたように、下書きの上に厚い彩色を塗り重ね、ニュアンスのない輪郭線で仕上げる「つくり絵」つまり「女絵」の画態や、空豆形の輪郭に「引目鉤鼻」といわれる一見類型的で簡略な方法で描かれている貴族の顔。屋根や天井などを省き斜め上から俯瞰する「吹抜屋台」といわれる建物内の情景などなど、しかとこの目で確かめてきました。
しかしながら、超古いだけに、美しいとか素晴らしいとかいう感慨はなかった。復元された絵はきれいだったけど、原画は色彩的には厳しいものが…でも詞書の書体や紙料はなかなか趣きがありました。
▲源氏物語絵巻。上から、鈴虫(一)(二)、夕霧
日本美術史の課題1で勉強していなかったら、さほど興味も持てなかったけど、学習効果でいろいろ頭に入っているとなかなかおもしろいですね。
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